
伊勢神宮[内宮](皇大神宮)
いせじんぐう[ないくう](こうたいじんぐう)
Ise-Jingū Grand Shrine [Naikū] <Kōtai-Jingū>
内宮に関する予備知識
伊勢神宮は全国数多ある神社の総本社ですが、外宮と内宮に分かれています。一般的には伊勢神宮イコール内宮のイメージがあります。
内宮の所在地
内宮の祭神
太陽神であり皇祖神でもあるアマテラスを主祭神としています。一般的な神道の概念では最高神に位置付けられています。
また、一般的には女神とされていますが、これに関しては諸説あります。
主祭神 | アマテラス(天照大御神) Amaterasu-Ōmikami |
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内宮の位置付け
正式名称『皇大神宮』
伊勢神宮というのは通称名で、正式名称は『神宮』です。外宮の正式名称が『豊受大神宮』なのに対し、内宮の正式名称は『皇大神宮』です。
神社界の頂点
伊勢神宮、特に内宮は全国全神社の頂点に位置付けられています。
伊勢七社相互リンク
外宮と内宮を正宮と呼ぶ場合があります。また、正宮以外に、別宮が存在します。
このうち、月夜見宮は外宮の別宮であり、月讀宮、倭姫宮、伊雑宮、瀧原宮が内宮の別宮という位置付けです。伊雑宮は志摩市、瀧原宮は大紀町と少し遠いですが、それ以外は全て伊勢市の市街地にあります。
別宮は計10社
社地の数という意味では、内宮の別宮は月讀宮、倭姫宮、伊雑宮、瀧原宮の4箇所です。しかし、社殿の数という意味では異なります。なぜなら、1箇所の社地に複数の社殿が存在するケースがある為です。
具体的にいうと、瀧原宮には『瀧原宮』と『瀧原竝宮』の2社があります。また、月讀宮には『月讀宮』『月讀荒御魂宮』『伊佐奈岐宮』『伊佐奈弥宮』の4社があります。さらに、内宮域内には『荒祭宮』『風日祈宮』という域内別宮が2社、存在します。そして、伊雑宮には『伊雑宮』1社、倭姫宮も『倭姫宮』1社のみが存在します。
したがって、社殿の数という意味においては、内宮の別宮は計10社です。
内宮を独断で格付け
由緒
第11代垂仁天皇は『日本書紀』記載の年代を額面通りに受け取ればイエス・キリストと同年代です。しかし実際は3〜4世紀頃だろうと考えられています。
社格
別格中の別格です。
知名度
アクセス
- JR/近鉄『伊勢市』駅、近鉄『宇治山田駅』、または外宮前より三交バス→乗車10-20分程度『内宮前』下車すぐ
- 大型駐車場あり(ただし休日は渋滞頻発)
スケール
観光
パワー
内宮域外
周辺地域
伊勢市の中心街や外宮からは少し距離があります。幹線道路や大型駐車場が整備されていますが、それでも休日の日中は頻繁に大渋滞を起こしています。
見過ごされがちですが、近くに猿田彦神社、少し坂を降りれば月讀宮もあります。
おはらい町
内宮の前には『おはらい町』という、昔の門前町(鳥居前町と呼ぶべきでしょうか)を再現したエリアがあり、土産物店や食堂が軒を連ねています。
ここで伊勢うどんを食べて赤福を買って帰るのが定番らしいですけど、べつにこだわる必要は無いでしょう。


おかげ横丁
『おかげ横丁』は『おはらい町』の中の一角ですが、境界が曖昧なので両者は混同されがちです。

内宮域内
宇治橋
宇治橋は内宮の域内を流れる五十鈴川に架かる橋で、伊勢神宮の象徴ともいえる存在です。




域内参道(宇治橋〜御手洗場)
宇治橋を渡れば内宮の域内です。域内は基本的に右側通行と覚えておきましょう。
域内では皇宮警察みたいな制服を着た警備員をよく見かけるのですが、彼らは伊勢神宮の職員です。昔の官職名にちなんで『神宮衛士』と呼ばれます。てっきり宮内庁の職員かと思っていました。
神苑
神苑という松と芝生の庭園が参拝客を出迎えてくれます。背後の神路山と調和して、内宮のスケール感や別格感を演出しています。

火除橋・一の鳥居
神苑のあるエリアから少し進むと、火除橋と一の鳥居があり、その間に手水舎がある。
なお、火除橋から先のエリアにはトイレが無いので注意しましょう。

御手洗場
御手洗場はいわゆるお手洗いではなく、五十鈴川の水で手を清めるための場所、つまり手水舎みたいな場所です。江戸時代前期(1692)、桂昌院(徳川綱吉の生母)の寄進により整備されました。

瀧祭神
瀧祭神は内宮の所管社で、五十鈴川御手洗場のすぐ近くにあります。通称『おとりつぎさん』と呼ばれ、正宮参拝の前に参拝すると、アマテラスに取り次いでくれるそうです。
社名・社格 | 瀧祭神 Takimatsuri-no-kami | 皇大神宮の所管社 |
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祭神 | 瀧祭大神 Takimatsuri-no-Ōkami | 五十鈴川の治水の神 |
域内参道(御手洗場〜正宮)
瀧祭神を参拝したら、正宮を目指して進みましょう。
二の鳥居
二の鳥居を潜って少し進むと、左手に神楽殿、右手に風日祈宮が見えます。特に決まりは無いのですが、正宮を参拝した後で立ち寄ることをお勧めします。

正宮
正宮とは、普通の神社でいう本殿みたいなものです。いつも人が多いです。なお、写真の鳥居から先は撮影禁止です。
社名・社格 | 皇大神宮 Kōtai-Jingū | 正宮 |
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祭神 | 太陽神アマテラス(天照大神) Amaterasu-Ōmikami | 一般的な神道の概念では最高神とされる |

域内参道(正宮〜荒祭宮)
正宮を参拝した後は正宮の裏手付近を坂道を経由して、荒祭宮を目指しましょう。
御稲御倉・外幣殿
途中に、所管社である御稲御倉と外弊殿があります。御稲御倉には三節祭でお供えされる稲が奉納されるのに対し、外弊殿には天皇以外からの奉納品が収納されます。


荒祭宮
御稲御倉と外幣殿を横切れば、すぐに荒祭宮が見えて来ます。
社名・社格 | 荒祭宮 Aramatsuri-no-miya | 式内大社皇大神宮の別宮 |
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祭神 | アマテラスの荒御霊(天照大神荒魂) Amaterasu-Ōmikami-no-Aratama |

風日祈宮
荒祭宮から坂を降りれば、元の参道に合流します。先ほどスルーした風日祈宮に参拝しましょう。神楽殿の正面あたり、風日祈宮橋を渡った静かな場所にあります。
社名・社格 | 風日祈宮 Kazahinomi-no-miya | 式内大社皇大神宮の別宮 |
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祭神 | 風の神シナツヒコ(級長津彦命) | イザナギとイザナミの子神 |
シナツヒコ(級長津彦命)はシナトベ(級長戸辺命)とも呼ばれます。また、『アマテラスの荒御霊』を現代のソシャゲっぽく表現すれば『覚醒アマテラス』もしくはその進化用アイテムといったところでしょうか。


大山祇神社・子安神社
大山祇神社と子安神社はいずれも内宮の所管社です。宇治橋のすぐ近くにあります。
社名・社格 | 大山祇神社 Ōyamatsumi-jinja | 皇大神宮の所管社 |
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祭神 | オオヤマツミ(大山祇神) | 神路山(五十鈴川上流域の総称)の守護神 |
社名・社格 | 子安神社 Koyasu-jinja | 皇大神宮の所管社 |
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祭神 | サクヤヒメ(木花開耶比売命) | オオヤマツミの娘、ニニギ(アマテラスの孫)の妻 |
内宮の御朱印
変に凝ってなくてシンプルなところが、却ってNo.1の余裕を感じます。伊勢七社の御朱印は全てこの図柄です。


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