千栗八幡宮

千栗八幡宮

千栗八幡宮 / ちりくはちまんぐう
Chiriku-Hachimangū Shrine
筑後平野を見渡せる武道の聖地

千栗八幡宮の予備知識

千栗八幡宮は二社ある肥前国一宮のうちの一社です。福岡県との県境付近、筑後平野を見渡せる小高い丘の上に鎮座しています。

千栗八幡宮の所在地

佐賀県三養基郡みやき町白壁2415
2415 Shirakabe, Miyaki town, Miyaki district, Saga Pref.

千栗八幡宮の祭神

主祭神八幡大神
応神天皇
The 15th Emperor Ōjin
仲哀天皇
The 14th Emperor Chūai
神功皇后
The 14th Empress Jingū

主祭神は他の八幡神社と同じく、応神天皇親子です。八幡神と習合し、武の神様として崇敬されています。

千栗八幡宮の社名由来

奈良時代(724)に壬生春成という当時の領主が「栗の木がたくさん生えている場所に我を祀れ」という八幡神からの神託を受けたことで神社が創建されました。それが社名の由来です。

栗を「くり」ではなく「りく」と読む理由ですが、おそらくは単なる音読みです。栗の音読みは「リツ」ですが、昔は「ツ」に「u」の母音を付けなかったので「ツ」が「ク」に訛ったのだと思います。

千栗八幡宮を独断で格付け

由緒

★★★★☆
神亀元年(724)創建

上記創建年は『鎮西要略』という史書によるものですが、いつ誰が書き記したものかは不明だそうです。

社格

★★☆☆☆
肥前国一宮旧国幣小社別表神社

一宮神社でありながら式内社でないのが意外です。もともとは宇佐八幡宮の別宮という位置付けだったようです。

知名度

★★☆☆☆

アクセス

★★☆☆☆
  • JR久留米駅→タクシー10分
  • 長崎自動車道『鳥栖』IC→車で30分

JR久留米駅から直線距離は近いのですが、バスは系統がややこしいのでタクシーのほうがオススメです。

車の場合、幹線道路に面した駐車場は数台しか停めることができません。裏に広い駐車場があるのですが、道が狭く初見にはわかりにくいです。

スケール

★★★☆☆

おそらく境内はそれほど広くないと思われますが、筑後平野を見下ろすことができるので体感的に広く感じます。

観光

★★☆☆☆

パワー

★★★★★
安産国家鎮護勝負運武道上達

色々な意味で「パワースポット」として人に紹介できる神社だと思います。

千栗八幡宮の周辺地域

吉野ヶ里遺跡

かの有名な吉野ヶ里遺跡ですが、千栗八幡宮から西へ車で20-30分程度の場所にあります。古代史ファンではなくても名前くらいは知っている、邪馬台国比定地の一つですね。

不思議な県境

地図を俯瞰すると、筑後川の右岸は佐賀県、左岸は福岡県となっています。しかし、よく見ると所々、相互に入り組んでいます。例えば、千栗八幡宮は右岸にあり、境内は佐賀県に属するのですが、目の前の参道は右岸にありながら福岡県だったりします。

検索すると、千栗八幡宮が県境(というか藩境)の決定に関係しているという話が出てきます。江戸時代に千栗八幡宮の神札を積んだ船が流れる経路によって境を決めたという話ですが、私の理解力が悪いせいか、あまりピーンと来ませんでした。

おそらくですが、筑後川を改修して現在の流路になった際に、旧流路が副流として残っていたのだと思います。そして、千栗八幡宮前の旧流路から船を流すと、ある箇所では新流路を通ったり、ある箇所では旧流路を通ったりしたのだと思います。それでいびつな県境が生まれたのだと思います。

千栗八幡宮境内

参道

一ノ鳥居

一ノ鳥居は鍋島藩の藩祖である鍋島直茂なべしまなおしげ(1538-1618)によって奉納されたもので、町の文化財に指定されているようです。

石段

本殿は千栗山という小高い丘の上にあるため、石段がなかなかハードです。私が訪問した際、付近の中学の野球部の子らがトレーニングに励んでいました。他の参拝者に配慮して礼儀正しく振舞われていましたよ。

実は柔道の金メダリスト古賀稔彦こがとしひこ(1967-2021)も幼少の頃よりこの石段でトレーニングを積まれていたそうです。まさに武道の聖地ですね。

神域

本殿・拝殿

戦国時代の戦乱で消失し、天正十一年(1583年)に龍造寺政家りゅうぞうじまさいえによって再建されました。その後も何度か再建されているようで、現在の社殿も新しくて立派な印象です。

武雄神社

拝殿の右手奥にあります。第8代孝元天皇の孫であり武内宿禰の父とされるタケオココロ(武雄心命)が祀られています。手足の神様であり、手足の痛みが平癒するご利益があるそうです。

御神木

武雄神社の左手にある大きな楠です。樹齢500年と推定されています。

鳩森稲荷神社

武雄神社の右手奥にあります。壬生春成に八幡神のご神託を伝えたのが1羽の鳩だったことから、その名が付けられました。

筑後平野の眺望

ご覧の通り筑後平野を見下ろすことができます。天気が良くないのが残念です!

ひときわ大きいビルは久留米市役所ですかね? かつて仕事で訪問したことがあるのでよく覚えています(笑)

オカメちゃん

すでに天寿を全うされたようですが、神社に迷い込んだオカメインコが大事に飼われていたようです。詳細は神社のHPに書かれています。現在はマスコットキャラとしてお守りや御朱印帳にも描かれています。

千栗八幡宮の御朱印

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