田村神社

田村神社

田村神社 / たむらじんじゃ
Tamura-jinja Shrine
うどん県の聖なる泉

田村神社に関する予備知識

田村神社は高松市の郊外に鎮座する讃岐国一宮です。湧水地に鎮座しており、古くから水の神様として崇拝されています。

田村神社の所在地

香川県高松市一宮町286
286 Ichinomiya-chō, Takamatsu city, Kagawa Pref.

田村神社の祭神

主祭神
田村大神
ヤマトトトヒモモソヒメ(倭迹迹日百襲姫命)
Yamato-Totobi-Momosohime-no-mikoto
吉備津彦イサセリヒコ(五十狭芹彦命)
Kibitsuhiko Isaseri-no-mikoto
サルタヒコ(猿田彦大神)
Sarutahiko-no-Ōkami
アメノカグヤマ(天隠山命)
Ame-no-Kaguyama-no-mikoto
アメノイタネ(天五田根命)
Ame-no-Itane-no-mikoto

モモソヒメ(倭迹迹日百襲姫命)は第7代孝元天皇の皇女であり、卑弥呼と同一人物説のある巫女です。この人自身が祭神になっているケースは私が知る限りここだけです。

イサセリヒコ(五十狭芹彦命)はモモソヒメの弟です。四道将軍の一人として吉備国(現在の岡山県〜広島県東部)を制圧したので吉備津彦と呼ばれました。讃岐国(現在の香川県)も大昔は吉備の勢力圏だった可能性が高いので、同時に制圧されたのかもしれません。

アメノカグヤマ(天隠山命)は神武天皇に霊剣フツノミタマを献上したタカクラジ(高倉下命)と同一視されています。弥彦神社では越後の開拓神とされていますが、ここでは讃岐の開拓神になっています。

アメノイタネ(天五田根命)はアメノカグヤマの子で、アメノムラクモ(天村雲命)と同一視されています。父と共に讃岐を開拓したとされています。

田村神社を主観的に格付け

由緒

★★★★☆
和銅二年(709)創建

上記創建年はあくまで社伝ですが、湧水地として古くから信仰されていたことは間違いないでしょう。

社格

★★★★☆
名神大社讃岐国一宮旧国幣中社別表神社

知名度

★★★☆☆

金運がつく神社として一部では知られていますね。

アクセス

★★★☆☆
  • 高松自動車道『高松西』IC→車で約10分(駐車場あり)
  • 高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線『一宮』駅下車→徒歩10分強

高松から琴平へ向かう私鉄路線の途中駅から徒歩圏内です。なので、金比羅参りを兼ねて参拝することも可能かと思います。

スケール

★★★☆☆

一宮神社としては普通くらいか、やや小振りな印象です。

観光

★★☆☆☆

観光地という感じでもないですが、金の鳥居は見応えがあります。

パワー

★★★★☆
家内安全商売繁盛五穀豊穣

田村神社の周辺地域

讃岐平野の地政学

讃岐平野は四国で最も広い平野で、大部分が高松市の都市圏に属しています。雨が少なく大きな河川も無い為、いたるところに溜池があります。

香川県といえば言わずもがな「うどん県」です。古来より饂飩作りが盛んな理由は、讃岐平野が水不足のため稲作よりも小麦の生産に適していたこと、それに塩田が多いことなどが挙げられます。

ちなみに、弘法大師こと空海(774-835)はここ讃岐の出身です。彼は全国の至る所で地下水を掘り当てたという伝説があります。故郷を渇水から救いたいという想いから、唐で地下水脈のことを学んだのかもしれませんね。

高松市一宮町

高松市の中心部から6kmほど南へ行ったあたりが一宮町です。一宮神社周辺の地名が一宮になるのはよくあることですが、私鉄の駅まであるのはレアです。

一宮寺

一宮寺いちのみやじは田村神社に隣接する仏教寺院で、四国八十八箇所の83番札所です。神仏分離令で田村神社から分離したのかと思いきや、それより200年も昔の1679年に高松藩主である松平頼常まつだいらよりつねによって分離されたのだそうです。

高松クレーターの湯

田村神社境内から道路を挟んで300mほどの場所に『高松クレーターの湯 天然温泉きらら』というスーパー銭湯があります。地下300mの湧水を使用した天然温泉です。

実はここ一宮町から仏生山にかけての地下に、直径5kmほどの巨大なクレーター構造があるそうです。大昔の隕石の衝突跡ではないかと言われていますが、定かではありません。しかし、このクレーター構造が地下水の湧水に影響していることは間違いなさそうです。

田村神社境内

表参道

鳥居から隋神門を経て本殿まで、表参道がまっすぐに伸びています。

本殿

表参道をまっすぐ進んだ先に本社拝殿(本殿)があります。その奥は奥殿がありますが、外からは見えません。

モモソヒメ(倭迹迹日百襲姫命)をはじめとする5柱の神々を「田村大神」として祀っています。おそらく、古来から現地で信仰されていた水の神様が大和王権の王族や日本神話の神様と習合したのでしょう。なお、モモソヒメに関しては大神神社の記事で色々と説明しているので、そちらも是非ご覧ください。

宇都伎社

本殿の向かって右隣に摂社の宇都伎社うつきしゃがあります。土地の守護神であるオオトコヌシ(大地主神)や、農業神であるウカノミタマ(倉稲魂神)を祀っています。

金の鳥居が圧巻ですね! 龍神の像に黄金を供えると億万長者になるという言い伝えがあるそうですが、私利私欲よりも経済発展を願うほうがご利益大きいと思いますよ(^_^;)

宮島社・稲荷社

宮島社(厳島社)・神池

境内の池に宮島社があります。他の神社でも見られる光景ですが、水神を祀る神社の湧水池なだけあって存在感を放っています。

稲荷社

稲荷社は五穀豊穣や商売繁昌の神様ですね。豊作に水は不可欠ですから、宮島社に隣接していると説得力があります。

実はこの先に大鳥居と大楠があるようなのですが、完全に見落としてしまいました。再訪の際に記事を更新したいと思います。

田村神社の御朱印

書置きの御朱印ですが、一見すると直書きっぽくも見えますね。他の神社でこれを見せると「田村さんすごい御朱印ですなー!!」と驚かれます(^^)

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