
大将軍八神社
だいしょうぐんはちじんじゃ
Daishōgun-Hachi-jinja Shrine
大将軍八神社の予備知識
大将軍八神社は桓武天皇が平安京造営の際、方位の災厄から御所を守る目的で建立した神社です。陰陽道の星神『八将神』を祀っています。
大将軍八神社の所在地
大将軍八神社の祭神
ご覧の通り、非常に複雑です。私も素人なので、もしかしたら誤認識があるかもしれません。
主祭神 | 陰陽道 | 星 | 日本神話 | ||
---|---|---|---|---|---|
牛頭天王 Gozutennō | 大将軍神 Daishōgun-shin | 太白星(金星) | スサノオ(素戔嗚尊) | ||
八将神 Hatshōjin | アマツヒコネ(天津彦根命) | 八柱御子神 Yahashira-no-Mikogami | |||
大歳神 Daisai-shin | 歳星(木星) | オシホミミ(天忍穂耳尊) | |||
大陰神 Daion-shin | 鎮星(土星) | イチキシマヒメ(市杵島姫命) | |||
歳形神 Saigyō-shin | 辰星(水星) | タキリヒメ(田心姫命) | |||
歳破神 Saiha-shin | 鎮星(土星) | タキツヒメ(湍津姫命) | |||
歳殺神 Saisatsu-shin | 熒惑星(火星) | アメノホヒ(天穂日命) | |||
黄幡神 Ōban-shin | 羅睺星(राहु) | イクツヒコネ(活津彦根命) | |||
豹尾神 Hyōbi-shin | 計都星(केतु) | クマノクスビ(熊野樟日命) | |||
左客人宮 Hidari-Maroud-no-miya | 聖武天皇 The 45th Emperor Shōmu (701-756) | ||||
右客人宮 Migi-Maroud-no-miya | 桓武天皇 The 50th Emperor Kanmu (737-806) |
祇園精舎の守護神
まず、筆頭格の牛頭天王ですが、こちらの神様は祇園精舎(Jetavana-vihāra)の守護神です。京都の祇園にある八坂神社の祭神であり、スサノオ(素戔嗚尊)と習合しています。
陰陽道の方位神
次に、八将神についてですが、こちらは陰陽道における八方位を司る神々です。一応、牛頭天王の子神とする説があります。
ちなみに、社名の『大将軍』は八将神のうちの1柱で、軍事を司る荒ぶる神とされています。なので、大将軍のいる方角は”凶”とされています。
なお、牛頭天王も八将神も、もともとは日本神話の神々とは関係が無かったと思われます。それが明治時代の政策によって、日本神話の神々へと上書されたと考えられます。
八柱の御子神
八将神に相当する日本神話の神々が『八柱御子神』です。これらは全て、アマテラス(天照大神)とスサノオ(素戔嗚尊)の誓約によって生まれた神々です。すなわち、アマテラスがスサノオの勾玉から生み出した3柱の女神と、スサノオがアマテラスの剣から生み出した5柱の男神です。
おそらく、スサノオと親子関係で数が8柱なので、八将神と習合させるのに都合が良かったのでしょう。
ところで、ふと気づいたのですが、計都星(Ketu)と熊野本宮大社の主祭神ケツミミコって、何か関係がありそうですよね? 何かわかったら記事を追加しますね。
大将軍八神社を主観的に格付け
由緒
見ての通り「鳴くよウグイス平安京」です。平安京造営時に創建されました。
社格
知名度
アクセス
- 嵐電『北野白梅町』駅→徒歩10分程度
スケール
観光
パワー
大将軍八神社の周辺地域
北野天満宮
大将軍八神社は北野天満宮にほど近い為、受験祈願のついでに参拝するのが王道かもしれません。
大将軍商店街
大将軍八神社は大将軍商店街に面しています。同商店街は『一条妖怪ストリート』とも呼ばれ、妖怪のモニュメントが随所に飾られてあります。また、妖怪の仮装行列のイベントが行われることもあります。



大将軍八神社境内
本殿
妖怪ストリートに面した鳥居を潜れば境内です。小さな神社ですが、正面の本殿前にある、星を描いたモニュメントが異彩を放っています。
このモニュメントは、陰陽道における方角の概念である八卦を象ったものです。古代中国では、様々な情報を「陰」と「陽」の二進数で表現していました。特に方角に関しては、3桁の二進数で8方角を表現していたと考えられています。


三社
末社三社(命婦神社、厳島神社、猿田彦神社)が合祀されています。
五社
末社五社(恵比寿神社、稲荷神社、天満宮、長者神社、金比羅神社)が合祀されています。
方徳殿
本殿の右手奥にある宝物殿です。100体以上の神像が収められているそうですが、毎年5/1-5/5と、11/1-11/5しか開いていません。


大将軍八神社の御朱印
直書きでこのクオリティ、かっこいいです。私が今まで集めた御朱印の中でトップ3に入ります。
