
豊受大神社(元伊勢外宮)
とゆけだいじんじゃ(もといせげくう)
Toyuke-da-jinja Shrine <Moto-Ise Gekū>
豊受大神社の予備知識
豊受大神社は元伊勢三社の一社で『外宮』とも呼ばれます。伊勢の外宮すなわち豊受大神宮と同じく、トヨウケ姫こと豊受大神を祀っています。
豊受大神社の所在地
豊受大神社の祭神
主祭神 | トヨウケ姫(豊受大神) Toyouke-no-Ōkami |
---|---|
相殿神 | ニニギ(瓊瓊杵尊) |
アメノコヤネ(天児屋命) | |
アメノフトダマ(天太玉命) |
伊勢神宮(外宮)の主祭神でもあるトヨウケ姫(豊受大神)はその名の通り、五穀豊穣を司る食物神です。アマテラス(天照大神)の従者的な描かれ方をされることが多いです。
皇祖神であるニニギを始め、藤原氏の祖神であるアメノコヤネや、忌部氏の祖神であるアメノフトダマが合祀されています。
豊受大神社を主観的に格付け
由緒
記紀によれば、第21代雄略天皇が夢の中でアマテラス(天照大神)からの神託を受け、もともとこの地で祀られていたトヨウケ姫(豊受大神)を伊勢へ遷座させたことになっています。
神社の社伝では、この時を創建年と位置付けているようです。実年代は不明ですが、古墳時代(5世紀頃?)と推定されます。
社格
知名度
一般的には無名でしょうが、レイライン関係のYoutube動画でよく取り沙汰されています。
アクセス
- 京都丹後鉄道『大江高校前』駅→徒歩15分強
- 京都縦貫自動車道『舞鶴大江』ICより15分弱、駐車場あり
スケール
観光
パワー
元伊勢三社
ここ『豊受大神社』と、『皇大神社(元伊勢内宮)』および『天の岩戸神社』を総称して『元伊勢三社』と呼ぶ場合があります。
元伊勢籠神社はライバル?
また、隣の宮津市には丹後国一宮こと元伊勢籠神社が鎮座しており、お互い『元伊勢』を自称するライバル同士です。
なお、元伊勢とは伊勢神宮創建以前にアマテラスとトヨウケ姫を祀っていた場所のことです。古書によれば両柱は元々『吉佐宮』に祀られていたと記されています。
元伊勢籠神社の場所が旧与謝郡だからという単なる推測ですけどね。もしくは、両方とも吉佐宮で、出雲における出雲大社と熊野大社のような関係だったのかもしれません。
対角線上に伊勢神宮
しかし『元伊勢』の演出度?としては、元伊勢三社に軍配が上がるでしょう。名前や位置関係からして、伊勢の外宮(豊受大神宮)や内宮(皇大神宮)と対になっています。
豊受大神社の周辺地域
大江町の地政学
元伊勢三社は3社とも、京都府の北部、福知山市大江町にあります。
丹波でも丹後でも正解
福知山市の大半は旧国でいえば丹波国ですが、大江町は丹後国に属します。ただし、飛鳥時代(6世紀)以前は丹波も丹後も但馬も『丹波』という一つの国でした。したがって、この辺りは丹波でも丹後でも正解です。
大江山の鬼退治
大江町は大江山(832m)の麓に位置する、鬼退治伝説が残る地域です。鬼退治伝説は大抵、古代において中央政府が異民族など不服従勢力を制圧した実話がモチーフとなっています。
豊受大神社境外
いたって静かな場所です。境内は平地と川に挟まれた小さな丘の上にありますが、石段はそこそこハードです。なお、川の名前は宮川で、伊勢外宮の近くを流れる川と同じ名前です。


豊受大神社境内
鳥居前
さて、石段を登りきると、参拝順について案内している看板が目に入ります。
土宮、風宮、多賀宮…
狙って後付けした可能性もありますが、元「外宮」を自称するだけのことはあります。


本殿周辺
鳥居を潜って右手側に社殿がズラリと立ち並んでいます。その中央に本殿・拝殿が堂々と鎮座しています。
本殿・拝殿
冒頭で述べた通り、主祭神は伊勢の外宮と同じ、トヨウケさんこと豊受大神です。


摂社四社
また、本殿の右手に『土宮』、左手に『多賀宮』、左手奥に『月宮』、右手奥に『風宮』がそれぞれ鎮座しています。『月宮』を『月夜見宮』に置き換えれば、4社とも伊勢外宮の別宮の名前に一致します。
末社三十七社
そして、本殿を取り囲むかの如く、37社もの末社がズラリと建ち並んでいます。なかなかの壮観です。


龍燈の杉・龍登の檜
夫婦杉は全国の有名神社でよく見かけますが、杉と檜のカップルは珍しいものです。「黒龍さん」こと『龍燈の杉』と、「白龍さん」こと『龍登の檜』が寄り添っています。



社殿配置
社殿の配置に関しては以下の通りです。さすがに末社まで全部参拝するのは億劫でしょう。でも、自分と縁の深い神社と同じ名前があれば参拝しておいて損は無いでしょう。
配置 | 社名 | 種別 |
---|---|---|
中央 | 本殿・拝殿 | – |
同上(本殿右手) | 土宮 | 摂社 |
同上(本殿左手) | 多賀宮 | 摂社 |
8時の方角 | 御幸神社 | 末社 |
9時の方角 | 天田神社・蜂須神社・若宮神社・榊森神社・ 和幣神社・御釼神社・大若神社・鏡作神社・ 智恵神社 | 末社 |
10時の方角 | 月宮 | 摂社 |
10時の方角 | 龜原神社・種木神社・瀧之神社・東羅神社 | 末社 |
11時の方角 | 龍燈の杉(黒龍さん) | – |
12時の方角 | 金刀毘羅神社 | 末社 |
12時の方角(本殿裏手) | 龍登の檜(白龍さん) | – |
12時の方角 | 篷戸神社・神南神社・鹿嶋神社・繁昌神社 | 末社 |
1時の方角 | 風宮 | 摂社 |
2時の方角 | 横河神社・青榊神社・保浪神社・平岡神社・ 礒之神社・甲之神社・小篠神社 | 末社 |
4時の方角 | 白鬚神社・福徳神社・南之神社・榊原神社・ 姫若神社・椿本神社・祓戸神社・日吉神社・ 酒造神社・保養神社・岩崎神社 | 末社 |
豊受大神社のレイライン
畿内五芒星&御来光の道
豊受大神社はレイライン『畿内五芒星』と『御来光の道』の交点です。そして、それを神社側も結構盛んにアピールしています。
ただ、当サイトでは外宮ではなく内宮のほうをレイラインの交点とします。なので、皇大神社(元伊勢内宮)の頁をぜひご覧ください。
豊受大神社の御朱印
