
二見興玉神社
Futami-Okitama-jinja Shrine
二見興玉神社の予備知識
二見興玉神社は三重県伊勢市東部の海岸に鎮座する神社です。夫婦岩が有名で、お伊勢参りに先んじて参拝するのが定番となっています。
二見興玉神社の所在地
二見興玉神社の祭神
主祭神 | 興玉大神サルタヒコ(猿田彦命) Okitama-no-Ōkami Sarutahiko-no-mikoto |
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相殿 | ウカノミタマ(宇迦乃御魂大神) Uganomitama-no-Ōkami |
主祭神の興玉大神はサルタヒコ(猿田彦大神)とイコールです。伊勢国一宮である椿大神社の主祭神もサルタヒコなので、もしかすると後付けで習合したのかもしれません。
ウカノミタマ(宇迦乃御魂大神)は食物神で、稲荷神社の祭神である稲荷大神と同一扱いされる場合が多いですが、ここでは伊勢外宮の主祭神であるトヨウケ大神に習合しているようです。
二見興玉神社を主観的に格付け
由緒
何を以って創建年とするか難しいです。
社伝によれば、ヤマトヒメ(倭姫命)が伊勢神宮を創建したことに伴い、その守護社的なポジションで造られた祠が興玉神社の起源だそうなので、それで言えば3世紀か4世紀頃の創建です。
正式に神社となったのが明治四十三年(806)です。このときウカノミタマ(宇迦乃御魂大神)を祀る三宮神社を合祀しました。
社格
社格は高くないです。おそらく、明治時代以前は神社というカテゴリではなかった為だと思われます。
知名度
神社の名前は知らなくても、夫婦岩はお正月のTV番組で必ずと言っていいほど映りますよね。伊勢神宮参拝の前にお参りする神社としても有名です。
アクセス
- JR二見浦駅→徒歩15分
- 伊勢シーパラダイスの西隣
後ほど紹介しますが、伊勢シーパラダイスのすぐ隣なので、シーパラのついでに参拝することも可能です。
スケール
広くはありませんが、細長いです。
観光
伊勢シーパラダイスとセットで観光しましょう。
パワー
パワースポット感を味わいたいなら、満潮の風が強い日に訪れるのがオススメです。
二見興玉神社の周辺地域
伊勢市二見町の地政学
伊勢市二見町は平成時代の合併で伊勢市の一部となった海沿いの町です。伊勢神宮を流れる五十鈴川は下流で分岐し、三角州を形成しています。その三角州にあたるのが二見町です。水が二つに別れることから「二水」と呼ばれたことが地名の由来だそうです。
また、ヤマトヒメ(倭姫命)がアマテラスの鎮座地を探してこの地を訪れた際に景観が美しすぎて二度見(二見)してしまったという故事もあるようですが、こちらはおそらく後付けでしょう。
周辺観光地
伊勢神宮
二見興玉神社から伊勢神宮への距離は外宮へも内宮へも8km程度です。お伊勢参りの前に二見興玉神社を参拝することが定着していますが、おそらく周辺観光地や自治体が一丸となった観光戦略による賜物でしょう。
ともいきの国 伊勢忍者キングダム
紆余曲折あって何度も名称変更したテーマパークです。二見興玉神社からの直線距離は1.5km程度で、安土城を象った建物が高速道路からよく見えます。
私自身は行ったことないのでレビューしようがないのですが、戦国時代に興味がある人は楽しめると思います(たぶん)
鳥羽水族館
知名度で言えば全国でもトップクラスの、老舗の水族館です。二見興玉神社より6kmほど東の鳥羽市にあります。
二見興玉神社境外
伊勢シーパラダイス
二見興玉神社の東隣にある水族館です。知名度やスケールでは鳥羽水族館には及びませんが、魚や動物と身近に触れ合えることが売りで、鳥羽水族館とうまく棲み分けしているようです。
夫婦岩表参道
二見興玉神社の西側から続く海沿いの参道です。多くの旅館や土産物屋さんが立ち並んでいます。
賓日館
夫婦岩参道の一角に賓日館という建物があります。もともと伊勢神宮に参拝する皇族の宿泊施設だったようで、国の重要文化財に指定されています。

二見興玉神社境内
境内西側
境内の参道は西側の鳥居から始まり、海に沿って東側のシーパラダイス方面へ向かって300mほど続いています。というより、境内イコール参道のイメージです(伝われ〜)
カエル像
境内には何箇所かカエル像があります。これは後で紹介する『かえる岩』に因んでいます。
本殿・拝殿
西側の鳥居から入って50mほどの所に本殿と拝殿があります。あるのですが、私は社務所しか目に入らなくて華麗にスルーしてしまいました。夫婦岩を御神体として崇める代わりに本殿が無いパターンだと勝手に思い込んでしまいました(苦笑)
日の出遥拝所
西の鳥居から境内に入り、社務所を横切った先にあります。鳥居の先には夫婦岩があり、その先から日が昇るのを拝むことができます。正月の初日出のイメージが強いですが、実際にここから日が昇るのは夏至の頃だそうです。


夫婦岩
満潮時と干潮時を比較すると、やはり満潮時のほうが迫力がありますね。
なんていう鳥か調べてみたら、カワウかウミウのようですが、この解像度だと見分けがつきませんね。それにしても、鳥だけに鳥居が大好きなようです。



かえる岩
夫婦岩に気を取られて見落としそうになりますが、鳥が停まっている岩の背後(写真でいう右下)の岩をよく見てください。なんかデカいカエルが座っているように見えますよね。
実はこれが蛙岩(かえる岩)で、これは誰かが作った石の彫刻を飾っているわけではなく、侵食で岩がこういう形になったのだそうです。男鹿半島のゴジラ岩もそうですが、自然の力って凄いですね。
興玉神石
興玉神石は夫婦岩よりもう少し沖合にある楕円形の岩礁です。もともと海面から露出していたのですが、海面上昇のせいか、現在は海面下に沈んでいます。大潮の干潮時にだけここから見えるそうです。
境内東側
禊橋
参道に架かる禊橋を渡れば境内の東半分です。伊勢シーパラダイスが見えてきます。
龍宮社
龍宮社は海の神様であるワタツミ大神(綿津見大神)を祀っています。寛政四年(1792)に二見が津波の被害に遭い、その復興時に建立されたのだとか。




二見興玉神社の御朱印
