日御碕神社

日御碕神社

日御碕神社 / ひのみさきじんじゃ
Hinomisaki-jinja Shrine
太陽神を見下ろす宮

日御碕神社の予備知識

日御碕神社は出雲大社からほど近い島根半島西端、その名の通り日御碕に鎮座する神社です。アマテラスとスサノオの二柱を主祭神としています。

日御碕神社の所在地

島根県出雲市大社町日御碕455
455 Hinomisaki, Taisha-machi, Izumo city, Shimane pref.

日御碕神社の祭神

主祭神
下の宮
アマテラス(天照大御神)
Amaterasu-Ōmikami
上の宮
スサノオ(素戔嗚尊)
Susanoo-no-Mikoto

日御碕神社を主観的に格付け

由緒

安寧天皇十三年創建

安寧天皇は第3代天皇で欠史八代の一人です。記紀に記された年代を額面通りに解釈すれば紀元前536年です。

ただし、現在の場所に移設されたのは天暦二年(948)、安倍晴明の先輩陰陽師が活躍した時代です。

社格

★★★☆☆
旧国幣小社別表神社

一宮神社でもなければ神宮号を拝する神社でもありませんが、その割に社格は高い方です。

知名度

★★★☆☆

出雲大社のついでに参拝する神社として、「知っている人は知っている」と思います(ちょっと苦しい)

アクセス

★★☆☆☆
  • 出雲大社から車で20分程度
  • 出雲大社から一畑バスで20分『日御碕』バス停すぐ

いちおうバスが出ていますが、運行本数はそれほど多くありません。車がデフォルトだと思います。酷道険道ではありませんが、急カーブが多いので要注意です。

スケール

★★☆☆☆

決して広い神社ではありませんが、高低差もあり、立派な佇まいです。

観光

★★★☆☆

神社単体では観光地と言い難いですが、少し先にある日御碕灯台とセットで観光しましょう。天気の良い日は絶景です。

パワー

★★★★☆
縁結び厄除け

ご利益云々よりも、地球のエネルギーを感じられる場所です(伝われ〜)

日御碕神社の周辺地域

日御碕の地政学

島根半島の西端

航海術が未熟だった古代において、海流を利用することは最も重要なことです。対馬海流に乗れば、船は自ずと島根半島の西端あたりに行き着くことができます。この地に明かりを灯すことで、交易船にとって絶好の目印となったことでしょう。

古代において島根半島の周辺地域が繁栄した理由の一つは、地形的要因で大陸や朝鮮半島との交易拠点になり得た為だと思われます。

レイライン『御来光の道』

『御来光の道』は都市伝説系YouTube等で度々話題になるレイラインの一つです。日御碕はその西端に位置します。

なお、出雲大社を西端に位置付けているサイトもありますが、どちらが正解だとか主張するつもりはないです。いずれにせよ近隣地域であり誤差のレベルなので。

この線が日御碕を起点としてほぼ真東の方向に伸びています。つまり、日御碕を観測点とした場合に、春分・秋分の日の出の方角に富士山があるということです。

日御碕灯台

日御碕神社よりも少し先、岬の先端あたりに『日御碕灯台』があります。石造りの灯台としては日本一の高さを誇る灯台です。

観光バスが停まれるほど大きな駐車場があり、外国人観光客の方も見受けられます。駐車場の近くには海鮮丼屋さんが何件かあり、美味しくて新鮮な魚をいただくことができます。

それで、肝心の灯台のほうですが…

想像以上に絶景!!

天気が良かったこともありますが、海が見渡せて絶景でした。灯台の最上部へは螺旋状の階段を100段以上登る必要があり、結構いい運動になります。ただ、高所恐怖症だと少し辛いかもしれません。

日御碕漁港

日御碕神社は漁港に隣接した場所にあります。すぐ先の経島(ふみしま)という小島は、ウミネコの繁殖地として知られています。

日御碕神社境内

参道

下の宮『日沉宮(ひしずみのみや)』

初めて主祭神がアマテラス(天照大御神)と知ったとき、驚いてしまいました。

え!?アマテラスが下なん?

それほど神道や日本神話に詳しくない人でも、アマテラスが太陽神で最高神、なおかつ皇祖神であることは何となく知っているでしょう。それが「下」に位置付けられることに対して不思議に思うのは当然です。

実はここ、日御碕(ひのみさき)は島根半島の西端に位置しており、日没を観測するには持ってこいの場所、つまり「日没の聖地」なのです。後述の『上の宮』から見て日没の方向に、太陽神であるアマテラスが鎮座しているのはそのためです。

上の宮『神の宮(かみのみや)』

写真がわかりにくいですが、左手の石段の上にあるのが『上の宮』で、主祭神はスサノオ(素戔嗚尊)です。こちらから見て、日没の足元の方向にアマテラスの『下の宮』が鎮座しています。つまり、スサノオがアマテラスを見下ろす配置となっています。

スサノオが上でええんか?

けれども、ここが日没の聖地だと考えれば「沈みゆくアマテラスをスサノオが見守っている」というふうに捉えることもできるので、不敬には相当しないわけです。

それに、出雲大社の説明でも述べた通り、この地域はスサノオを始祖とする王朝(出雲王国?)のあった地域とされています。なので、アマテラスよりもスサノオを上に位置付けたいという思惑も少なからずあるのではないでしょうか。一応、順番的には『下の宮』のアマテラスが主祭神筆頭に据えられていますけどね。

日御碕神社の御朱印

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