鹿島神宮

鹿島神宮

鹿島神宮 / かしまじんぐう
Kashima-jingū Shrine
最強の武神が地下のナマズを封じる

鹿島神宮に関する予備知識

鹿島神宮はタケミカヅチ(武甕槌神)を主祭神とする常陸国一宮です。近年は香取神宮と共に地震封じの要石(かなめいし)で知られています。

鹿島神宮の所在地

茨城県鹿嶋市宮中2306-1
2306-1 Kyūchū, Kashima city, Ibaraki Pref.

鹿島神宮の祭神

主祭神
タケミカヅチ(武甕槌大神)
Takemikazuchi-no-Ōkami

タケミカヅチ(武甕槌神)はオオクニヌシ(大国主神)に国譲りを迫ったことで知られる最強の武神ですね。香取神宮の主祭神であるフツヌシ(経津主神)と共に、藤原家の氏神としても知られています。

鹿島神宮を主観的に格付け

由緒

★★★★☆
神武天皇元年(伝)

あくまで社伝ですので、実際のところは不詳です。なお、この社伝というのは『鹿島宮社例伝記』という鎌倉時代の古文書だそうです。

また、奈良時代に編纂された『常陸国風土記』にも登場することから、遅くともその時期には存在してたことになります。

社格

★★★★★
名神大社常陸国一宮旧官幣大社神宮二十四社勅祭社別表神社鹿島神社総本社

社格は全国でも五本の指に入っても良いレベルです。

知名度

★★★★☆

アクセス

★★★☆☆
  • 東関東自動車道『潮来』(いたこ)IC→車で約15分(参拝者専用有料駐車場あり)
  • 東京駅八重洲南口→高速バス『かしま号』乗車2時間→『鹿島神宮』停留所すぐ
  • JR鹿島線『鹿島神宮』駅→徒歩で10分

JR鹿島線は運行本数が少なく、東京からの直通列車もありません。なので、公共交通機関の場合は高速バスのほうが推奨できます。

車の場合は境内入口より300mほど手前にある有料駐車場(たしか400円だったと記憶しています)に停めるのがお勧めです。

スケール

★★★☆☆

鳥居から本殿までに限っていえば、想像よりもこじんまりしていたというのが率直な感想です。ただし、奥宮や要石のエリアまで含めれば広いです。

観光

★★☆☆☆

パワー

★★★★☆
安産祈願地震除け勝利祈願

勝利祈願は主祭神のタケミカヅチ(武甕槌神)が日本神話上、最強クラスの武神である為です。また、安産祈願は神功皇后の腹帯が奉納されたことに因みます。

あと、近年では鹿島神宮と富士山を直線で結ぶと明治神宮や皇居、それに東京スカイツリーもあるのでレイラインとも言われていますね。

鹿島神宮の周辺地域

茨城県立カシマサッカースタジアム

鹿嶋といえば鹿島アントラーズを思い浮かべる人が多いでしょう。その本拠地がカシマサッカースタジアムです。

私は水戸方面から鹿島神宮へ向かったので、スタジアムの横を通りました。運転中なので撮影はできませんでしたが、かなり大きなスタジアムに見えました。

鹿嶋市の地政学

漢字表記

そんなサッカーのイメージが強い鹿島ですが、市名は「鹿島」ではなく「鹿嶋」です。佐賀県鹿島市との混在を避けるためだそうですが、「鹿嶋」の表記も古くから用いられており、その一方で「香島」という表記もあるようです。

島というか半島

関東平野の古代地図を検索すればすぐに出てくると思いますが、現在の茨城県と千葉県の境目あたりは湾のように入り組んだ海でした。鹿島のあたりは茨城県側から伸びる細長い半島の先端であり、千葉県側から見ればほぼ島のような存在だっだわけです。

水上交通が物流の主役だった古代において、鹿島が交易の拠点になり得たことは想像に難くありません。現代でも鹿島港は重要港湾の一つですからね。

藤原氏の勢力地盤?

あくまで一説ですが、大化たいかの改新(645-)で活躍した中臣鎌足なかとみのかまたり(晩年に藤原鎌足ふじわらのかまたりに改名)の出生地は鹿島だという説があります。藤原氏といえば京都や奈良あたりでマロマロ言ってそうなイメージですが、もともとは関東を地盤とする武闘派勢力であったとも言われているんですね。

私個人の想像ですが、藤原氏(というか中臣氏)は鹿島の交易利権で力をつけた豪族で、一族のシンボルとして鹿のマークを使用していたのではないでしょうか。だとすれば、鹿島という地名は「中臣氏の領地」すなわち「シカのシマ」が由来ということになります。藤原氏の氏神神社である奈良の春日大社あたりで鹿が神様として扱われていることとも辻褄が合います。

鹿島神宮境外

参道

駅から境内まで参道が綺麗に整備されており、沿道には鹿の像があります。また、お食事亭『鈴章』さんでいただいた鯰料理が美味しかったです。

鹿島神宮境内

参道

ニノ鳥居が境内の入口となっています。なお、一ノ鳥居は海岸沿いと川沿いの東西2箇所に存在するようですが、今回は行きませんでした。

ニノ鳥居から100m先に楼門がありますが、改修工事中でした。

本殿周辺

楼門を潜るとそのすぐ右手に本殿・拝殿があるので、なんだか拍子抜けしてしまいそうになりますが、実はまだ奥宮があります。

奥宮エリア

鹿園

拝殿前から参道を奥へ進むと、すぐ左手に鹿園が見えます。奈良の春日大社と同様、鹿島神宮においても鹿は神聖な生き物とされています。また、鹿は日本神話において、アマテラス(天照大神)の言葉をタケミカヅチ(武甕槌神)へ伝えるための使者として描かれています。

奥宮

参道を奥へ進んで突き当たりのところに奥宮があります。タケミカヅチの荒御魂が祀られているようなので、勝利祈願するならこちらのほうがよりご利益が大きいかもしれません。

御手洗池

奥宮のある突き当たりを左へ進んで坂を降りていくと、御手洗池があります。湧水池で、その名の通り昔はここで参拝前の禊をおこなっていました。

要石

奥宮のある突き当たりを右へ進むと、要石かなめいしへとたどり着きます。地下深くで大地震を引き起こす大ナマズを要石が押さえつけていると伝えられています。

香取神宮の要石は凸型なのに対し、ここ鹿島神宮の要石は凹型です。凹型になっているのが写真でお判りいただけるかと思います。

鹿島神宮の御朱印

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