
皇大神社(元伊勢内宮)
こうたいじんじゃ(もといせないくう)
Kōtai-jinja Shrine <Moto-Ise Naikū>
皇大神社の予備知識
皇大神社は元伊勢三社の一社で「内宮」とも呼ばれます。伊勢の内宮すなわち皇大神宮と同じく、アマテラス(天照大神)を主祭神としています。
皇大神社の所在地
皇大神社の祭神
主祭神 | アマテラス(天照大神) Amaterasu-Ōmikami |
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伊勢神宮(内宮)と同じく、太陽神であり皇祖神でもある天照大神を主祭神としています。
皇大神社を主観的に格付け
由緒
第10代崇神天皇の時代と云われています。
社格
知名度
レイラインマニアには有名だと思います。
アクセス
- 京都丹後鉄道『大江山口内宮』駅→徒歩10分強
- 京都縦貫自動車道『舞鶴大江』ICより10分強(駐車場あり)
スケール
観光
パワー
パワスポ要素に特化したパワスポと言えるのではないでしょうか。
元伊勢三社
当神社を含め、近接する『天の岩戸神社』、および車で5分程度の場所にある『豊受大神社(元伊勢外宮)』を総称して「元伊勢三社」と呼びます。『天の岩戸神社』は別神社ですが便宜上、本ページにて内宮の一部として扱います。
パワスポに特化したパワスポ
正直なところ、観光地としては疑問符が付きます。周辺は寂しい地域で、お土産物屋さんや食堂はおろか自動販売機さえも見当たりません。
ただ、パワースポット的な要素には事欠かない神社です。聖徳太子の弟が植えた杉に始まり、金のなる石、末社の数々、ピラミッドに鎖場、そしてレイラインと、枚挙に暇がありません。インスタ映え要素も十分です。
結局のところ何を求めるかによって評価が分かれるでしょう。通好みな観光地と言えるかもしれません。まあ、神社なんてどこもそうでしょうけど。
皇大神社の周辺地域
駅周辺〜皇大神社境外
京都丹後鉄道『大江山口内宮』駅
皇大神社の周辺は本当に寂しい地域ですが、意外と駅から近いです。しかも駅名に『内宮』が付き、特急列車も一部停車します。おそらく、近年のパワースポットブームにより、認知度と参拝者数が増加傾向にあると思われます。
元伊勢観光センター
駅の近くには『元伊勢観光センター』があります。市が運営する施設なので平日しか営業していませんが、元伊勢三社の御朱印をここで入手できます。『天の岩戸神社』の御朱印は夏至や正月を除いて、ここでしか貰えないそうです。
駐車場
元伊勢観光センターから皇大神社までの間に何箇所か駐車場があります。無料かと思いきやよく見たら500円でした。
駐車場から皇大神社まで行く途中、同神社の由緒書みたいな看板があります。しかし読んでみると、ノストラダムス云々とかよくわからないことが書かれています。どうやら後述の新興宗教のものらしいです。
石段前
さて、皇大神社の石段前に到着です。この付近には、かつての門前町らしき集落が立ち並んでいます。でも全く活気が感じられません。


皇大神社境内
表参道
表参道の石段は220段で、かなりハードな部類と言えるでしょう。
神明鳥居
石段を数十段上ったところに一の鳥居である神明鳥居があります。まだ先は長いです。


神明鳥居のすぐ近くに『天皇神道』という新興宗教の施設がありますが、そこは皇大神社の社務所ではありません。皇大神社への参拝が目的であれば華麗にスルーしてOKです。
麻呂子の杉
聖徳太子の異母弟である麻呂子親王(6-7世紀)が植樹したとされる杉の巨木です。参道の中央に堂々とそびえ立っています。もともとは3本あったそうですが、今は1本だけです。親王は賊討伐の際、ここに立ち寄ったとされています。


御門神社
石段を登りきる少し手前あたりで少し脇に入ると、御門神社があります。
祭神は八方除けの神様です。なお、両柱とも『古事記』に登場するアメノイワトワケ(天石門別神)の別名とされています。この先にある『天の岩戸神社』を守っているそうです。
社名 | 御門神社 Mikado-jinja |
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祭神 | 門の神クシイワマド(奇岩窓神) |
門の神トヨイワマド(豊岩窓神) |
カネの鳴る石
御門神社の左にあるベンチ型の岩は『カネの鳴る石』と呼ばれています。小石で叩くとカーンカーンと鐘のような音が鳴ります。厄除けを祈りながら打つと厄払いの効果があるそうです。また、名前の通り金運のご利益もあるともいわれます。


黒木の鳥居
二の鳥居は『黒木の鳥居』といって、黒い皮がついたままの杉の木で作られています。全国でも珍しいタイプの鳥居です。
この先に、本殿や末社群が立ち並んでいます。

本殿周辺
本殿・拝殿
さて、拝殿で礼拝しましょう。主祭神は伊勢の内宮と同じ、太陽神にして最高神、アマテラス(天照大神)です。神社のHPでは『天照皇大神』と表記されています。

脇宮二社
本殿・拝殿の左右に脇宮が二社、鎮座しています。右手の天手力雄命社はスポーツ上達のご利益、左手の栲機千々姫社は子宝のご利益がそれぞれ得られるそうです。
配置 | 社名 | 祭神 | |
---|---|---|---|
向かって右手 | 左殿 | 天手力雄命社 | アメノタヂカラオ(天手力雄命) |
向かって左手 | 右殿 | 栲機千々姫社 | タクハタチヂヒメ(栲機千々姫命) |


龍灯の杉
拝殿と栲機千々姫社の間にそびえ立つ、樹齢2,000年と言われる杉の木です。
御若叡の森の御庭
『御若叡の森の御庭』は、第124代昭和天皇(1901-1989)の在位60年を記念して造成された庭園です。さざれ石が奉飾されています。
小宮八十社
外宮と同様、本殿を末社がズラリと取り囲んでいます。ただ、ここでは「末社」ではなく「小宮」と呼ばれているそうです。社名を一社ずつ見て行くと、全国の一宮神社や有名神社がほぼ勢揃いしていて圧巻です。八十社とありますが、実際に数えてみれば79社でした。

社殿配置
配置 | 社名 | 種別 |
---|---|---|
中央 | 本殿・拝殿 | – |
同上(本殿右手) | 天手力雄命社 | 脇宮 |
同上(本殿左手) | 栲機千々姫社 | 脇宮 |
同上(本殿左手) | 龍灯の杉 | – |
7時の方角 | 熊野神社 | 小宮 |
7時の方角 | 斎宮神社・曲玉神社・三日月神社・松尾神社・ 籠守神社・玉依姫神社・浦嶋神社・出雲神社・ 三上神社 | 小宮 |
7時の方角 | 少童神社・鹿児島神社・興止日女神社 | 小宮 |
8時の方角 | 八坂神社・玉祖神社・大山祇神社・厳島神社 | 小宮 |
9時の方角 | 田村神社・三島神社・鹿嶋神社 | 小宮 |
9時の方角 | 由良姫神社・中山神社・龍田神社・廣瀬神社・ 大国魂神社・都佐神社・日吉神社 | 小宮 |
10時の方角 | 御若叡の森の御庭 | – |
11時の方角 | 鏡作神社・大神神社・気比神社・興玉神社 | 小宮 |
11時の方角 | 物部神社・宇佐神社・貴船神社・石上神社・ 大原神社・国御柱神社 | 小宮 |
1時の方角 | 天御柱神社・日前神社・瀧原神社・伊佐奈美神社・ 伊佐奈伎神社・荒祭神社・月読神社 | 小宮 |
2時の方角 | 伊雑神社・風之宮神社・大鳥神社・若狭彦神社 | 小宮 |
3時の方角 | 倉稲魂神社・伊射波神社・香取神社・南宮神社・ 気多神社・箱崎神社・白山神社・吉備津神社・ 杵築神社・枚岡神社・新羅神社・玉前神社 | 小宮 |
3時の方角 | 水無神社・宇部神社・高良神社・氷川神社・ 寒川神社・敢国神社・愛宕神社・洲崎神社 | 小宮 |
5時の方角 | 春日神社・高瀬神社・出石神社・二荒山神社・ 住吉神社・砥鹿神社・倭文神社・加茂神社・ 大年神社・淺間神社・梅宮神社 | 小宮 |
裏参道
さて、授与所で御朱印なり御守りなどを貰ったら、裏参道?を通って『天の岩戸神社』を目指します。
日室ヶ嶽遥拝所
授与所から100mも歩けば、日室ヶ嶽(Himuro-ga-take, 427m)と、その遥拝所が嫌でも目に入るでしょう。
実際、ピラミッド説もあり禁足地とされています。また、夏至の日はピラミッドの頂点に日が沈むそうです。おそらく、皇大神社自体が日室ヶ嶽を遥拝するために建立されたのでしょう。

天の岩戸神社
下り参道
日室ヶ嶽遥拝所から更に先に進みましょう。
急な坂道を降りて市道に出てすぐのところに、天の岩戸神社の入り口があります。狭い階段を降りて宮川渓流へ下りる必要があります。つまり、ここは下り参道です。
社務所
一応、社務所らしき建物がありますが普段は人がいないようです。さながら廃墟の様相を呈しています。いちおう、ここから社殿が見えます。
社務所前に遥拝所があります。足元が悪い場合は無理して社殿まで行かずに、ここから遥拝するだけにしておきましょう。
宮川渓谷
社務所からさらに階段を降りて宮川渓流へ。マイナスイオンに満ち溢れた癒しスポットです。

社殿
とにかく、社殿がえげつない場所にあります。
大人2人がギリギリ立てる程度のせま〜い足場に立って礼拝します。こういう場所での事故は上りよりも下りのほうが圧倒的に多いです。なので、油断せずにしっかり鎖を握って下りましょう。
社名 | 天の岩戸神社 Ama-no-Iwato-jinja |
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祭神 | クシミケヌ(櫛御毛奴命) |
クシミケヌに関しては、スサノオと同一神という説があります。熊野大社の頁もぜひご覧ください。その一方、先に紹介した御門神社の祭神、クシイワマド・トヨイワマドと同一神とする説もあります。


皇大神社のレイライン
畿内五芒星&御来光の道
皇大神社はレイライン『畿内五芒星』と『御来光の道』の交点です。古代史や都市伝説のファンの間では有名ですね。
皇大神社の御朱印
豊受大神社(外宮)と皇大神宮(内宮)の御朱印。人生で2番目と3番目に入手した御朱印です。
