和束#茶源郷
和束町は京都府南部の小さな町です。お茶の産地としての知名度向上と交通アクセス改善に伴い、国内外から訪れる人が増えています。
概要
和束町
和束町(わづかちょう)は京都府南部、相楽郡(そうらくぐん)に所属する小さな町です。四方を山に囲まれており、人口は3千人ほどです。
お茶の産地
お茶の産地として知られ、京都府内における生産シェアの半数近くを和束町が占めています。京都のお茶といえば『宇治茶』ですが、宇治茶は宇治市だけではなく、宇治田原町や和束町、滋賀県甲賀市や三重県伊賀市など、周辺市町も含めたエリアで生産されています。宇治茶の中でも、和束町で生産されたお茶が『和束茶』です。
アクセス
公共交通機関であれば、JR加茂駅からバスが概ね1時間間隔で出ています。所要時間は20分程度です。
車であれば、南は木津川市の国道163号線と府道5号線、北は宇治田原町の国道307号線と府道62号線を経由してアクセスできます。
もともと、和束町へのアクセス路は上記の府道5号線南ルート以外、無きに等しい状況でした。府道5号線もさほど広い道路ではありません。まさに陸の孤島です。
しかし2025年2月、府道62号線に約3kmのバイパス『鷲峰山(じゅうぶざん)トンネル』が開通し、これによって北からのアクセスが劇的に改善されました。
抹茶ブーム
ここ10-20年の国内外における抹茶ブームにより、和束町を訪れる観光客数は増加傾向にあります。上述のバイパス開通により、さらに拍車がかかりそうです。
現地レポート
宇治田原方面から府道62号線『鷲峰山トンネル』を経由して探訪しました。
お茶の駅 和束
鷲峰山トンネルを過ぎて程なくして、信号のある大きな交差点に差し掛かります。その1つ手前の交差点を曲がったあたりに『お茶の駅 和束』があります。『道の駅』のようなもので、奥に広い駐車場があります。
和束の郷
『和束の郷』はお茶に限らず地元の農産物が販売されている直売店で、カフェを併設しています。直売店のカウンターでカフェメニューを注文すれば席に案内してもらえます。卵かけご飯が名物です。
グリンティ和束
『グリンティ和束』は会議室や製茶工場を備えた複合施設です。製茶工程の見学や体験をすることができます。外国人の団体客を見かけることが多いです。
なお、ここでレンタサイクルを借りられるようですが、幹線道路は通らないほうが良いです。自転車の場合、ここから石寺の茶畑まで幹線道路を通らない方が楽に安全にアクセスできます。
和束茶カフェ
『和束茶カフェ』はグリンティ和束の中にあるお茶や関連商品の物産店で、カフェ自体は隣の建物にあります。カフェを利用の場合、席を確保して呼び出しボタンで店員さんを呼んで注文すればOKです。スイーツや抹茶蕎麦もあります。
また、ここから200mほどの丘の上に『天空カフェ』もあります。天空カフェはネットまたは電話での予約が必要です。和束茶カフェのカウンターでテイクアウトメニューを注文し、鍵を受け取ってそれを天空カフェへ持ち込む形になります。



安積親王陵墓
お茶の駅の駐車場から府道62号線の横断歩道を渡った反対側に、茶畑に囲まれた小さな丘があります。実はこれ、安積親王(あさかしんのう, 728-744)の陵墓です。安積親王は奈良の大仏を建立した聖武天皇の第2皇子ですが、母親が藤原氏出身でない為、藤原仲麻呂に暗殺されたとの説があります。
茶畑に囲まれているので、初見時はただの丘だと思っていました。実は石寺の茶畑に次ぐ絶景ポイントだったりもします。白栖交差点の横断歩道を渡った後、向かいの臨時駐車場には入らずに、50mほど坂を登れば、右側に陵墓へ続く細い道の入口があります。茶摘み作業をされている方の妨害にならないよう配慮して、参拝してください。



その他
白栖交差点の周辺には他にもカフェやレストランがあります。観光客の増加に伴い、今後増えていく可能性はあると思います。
石寺の茶畑
さて、次は『石寺の茶畑』を見ていきます。先ほどの『お茶の駅 和束』から2-3km南へ下ります。車の場合、府道5号線を右折(北行きの場合は左折)し、橋を渡って坂を登っていきます。少し道幅の狭い箇所がありますが、離合ポイントとミラーを常にチェックしながら進めば大丈夫です。
500mほど登ったところに『dan dan cafe』があり、その100mほど先に最近整備された大きな駐車場があります。絶景ポイントは駐車場周辺にたくさんありますので、くれぐれも路上駐車しないようにしてください。



dan dan cafe
『dan dan cafe』は大駐車場の近くにあるカフェレストランです。ランチをいただきましたが、健康的で味も最高です。
絶景の窓際席は必ず待ち時間が発生するものと思ってください。その間、テラスでゆっくりと絶景を楽しむことができます。

所感
なかなか素敵な場所ですよね。知り合いの外国人を案内したことがありますが、非常に好評でした。実際、カフェやレストランは客の過半数がインバウンド客でした。
交通アクセスの改善により、ますます観光客の増加が見込まれます。そうなれば町の活性化に寄与する反面、オーバーツーリズム問題も出てくると思います。この町が変化に対してどう対応していくか、注目していきたいです。
私自身、和束町をもっと開拓したいと思っているので、折を見て本記事を更新したいと思っています。